コラム
2025/01/24
住宅ローン 土地の購入
土地購入時も住宅ローンを使いたい!返済はいつから始まる?
家を建てるには土地が必要です。
実家の土地が使えるなどの例外でないかぎり、土地を購入しないといけません。
そのためには土地を先に購入することになるのですが、その際の住宅ローンについては情報が少ないのが現状です。
今回は、そんな土地を先に購入する場合の住宅ローンの取り扱いや注意点についてまとめてみました。
土地を先に購入する場合も住宅ローンは使える
結論からお話しすると、土地を先に購入する場合でもローンは利用できます。
土地を確保してゆっくり建物の計画を練る、といったスケジュールも可能です。
ただし、お金の面でも金利の面でも建物がある場合よりも不利な面もあるため、早めに建物を建てたほうがよいでしょう。
土地を先に購入した場合、ローン返済は購入後から
残念ながら金融機関は建物の完成を待ってくれません。
土地を先に購入すると、ローン返済が購入後すぐに始まります。
家を建てて引っ越しするまでは、実質的に利用していない土地の住宅ローンを支払うのです。
事前にきちんとした返済計画を立てておかないと、住宅ローンと家賃の二重の支払いが続いてしまいます。
ただローンによっては、家が建つまでの返済は利息分だけでOKといったものもあります。
土地購入でローンを利用する方法
土地だけを購入して住宅ローンを利用する場合、土地と建物の場合とはやや異なるローンを利用します。
土地を先に購入する場合のローンは土地先行融資とつなぎ融資の2種類です。
それぞれのローンに向いている場合とそうでない場合があります。
これら2種類のローンはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
土地先行融資
土地先行融資はその名のとおり、土地を先行して取得するための融資です。
もちろん、その後に建物を建てることが融資条件となっています。
金融機関によっては「〇ヶ月以内に建築請負契約を締結すること」などが融資条件にあったりします。
建物の計画が具体的になっている場合や、建築条件付き土地の売買で施工業者が決まっている場合に向いています。
つなぎ融資
つなぎ融資は、土地建物でローンを設定するまでの「つなぎ」として、借りるローンのこと。
建物が完成した時点でいったん全額を返済するのが特徴です。
つなぎ融資の間は元本を返済せず、利息のみの返済となっています。
抵当権の設定もしません。その反面、金利は高めに設定されています。
つなぎ融資も建物建築が前提の融資です。
土地先行融資ほどではないものの、比較的短期間で返済する融資となっています。
土地を先に購入した場合の注意点
住宅ローンはその名前が示すとおり、住宅を購入するために貸し出されるローンです。
建物をその後建てることが前提とはいえ、土地のみに対して住宅ローンを設定するのはイレギュラーな扱いとなります。
このため、土地を先に購入した場合には住宅ローンの扱いをはじめ、注意点があります。
これらの注意点を確認していきましょう。
土地のローンと家賃の二重払いの可能性
土地を入手しても建物を建てていなければ、住む場所が必要です。
アパートなどを借りていると家賃負担があります。
土地を先行して入手すると、土地のローンと家賃を重複して負担する可能性があるのです。
この期間は数カ月から1年程度とはいえ、家計には負担となります。
住宅ローン控除が使えない
新居に入居するまでは住宅ローンの控除も適用外となります。
住宅ローン控除の適用要件には住宅ローンで購入した住宅に住むという条件があるからです。
住宅ローン控除は税額が控除になり、住宅ローンを借りる人のほとんどが利用する制度。
もちろん、その後に家を建てて住み始めれば住宅ローン控除は適用されます。
また、土地を購入した年のうちに建物を建てて住み始めてしまえば影響はありません。
金利は高め
つなぎ融資を利用する場合、金利は高めになります。
つなぎ融資は抵当権を設定しない融資のため、貸し倒れを考える必要があるからです。
つなぎ融資は使いやすい融資のため利用する人もありますが、融資の利用に二の足を踏む人もいます。
建物完成までのわずかな期間とはいえ、その負担は大きいのです。
建物完成までに時間がかかる
企業努力の甲斐もあり、住宅建設の工期は以前よりも短くなってきました。
それでも数カ月はかかります。
この間の金利や家賃の負担は大きいものがあります。
どこかでトラブルがあると設計や建築が止まってしまうのもリスクです。
税金が発生する
土地を所有すると税金がかかります。固定資産税や都市計画税です。
これらの税金は土地上に居住用の建物があると評価額が軽減されます。
固定資産税の場合は6分の1の負担額となります。
土地のみを取得した場合だとこの特例は適用されません。
このほか、取得に際しては登録免許税などの税金がかかります。
まとめ
土地から探していると、どうしても土地のみを保有している期間が発生します。
そのための融資があるものの、これまで見たように負担やリスクもつきものです。
土地を手に入れてからゆっくりと計画を練るのもよいですが、建物の完成や引っ越しまでを視野にいれてローンを利用しましょう。