コラム

2024/01/10

リースバック 家・戸建て売却 家・戸建の買取

家に住んだまま売却ができる“リースバック”のメリット・デメリット

メリットとデメリット

不動産の活用方法も時とともに変化します。
新しい活用方法や利用方法が生まれてくるからです。

リースバックもそのひとつ。
リースバックが大々的に行われるようになったのは最近のことです。
このためリースバックの手法は、まだ世間に完全に浸透したとはいえません。

今回はそんなリースバックの基本をお伝えします。

リースバック

リースバックとは

日本の不動産業界でいうリースバックとは、自宅を売却その後その物件を自分で借りること
本来は「セールス・アンド・リースバック」といい、略してリースバックとなりました。

「なぜそんな面倒なことを?」と思う人もいることでしょう。
このリースバックは活用次第ではとても便利な手法です。

このあと詳細に説明します。

リースバック

リースバックと売却の違い

自宅を売って、その元自宅を借りるなんて面倒だ、と思う人もいます。
確かに売却してしまえばシンプルです。
売却してしまうと、その物件を借りることも買い戻すことも難しくなります。
この他にもリースバックと売却では異なる点があります。

リースバックと売却の違いをみていきましょう。

誰に売るかが異なる

リースバックはリースバックに精通した不動産会社に売却することになります。
ノウハウがないとリースバックは難しいのです。

これに対して仲介の場合は誰が買ってくれるかわかりません。
個人が買主の場合もあり、法人の場合もあります。

このようにリースバックと売却では誰に売るのかが異なるのです。

 

リースバックは売却後も住み続けることができ、資金も手に入る

リースバックの最大の特徴は自宅を売却した後も住み慣れた家に住み続けることができること。
もちろん、賃料は必要です。
自宅を利用できることに加え、自宅の売却代金も手に入れられます。
お金も手に入り自宅にも住み続けられる。ある種理想的な状態です。
外形上は変わらないので隣家などに売却が知られることもありません。

 

売却のスピードはリースバックに軍配

リースバックは仲介よりも売却がスピーディーです。

仲介の場合は売り出していつごろ売却できるかはわかりません。
すぐに見つかる場合もあれば、いつまで経っても売れないこともあります。
この点、リースバックはリースバック業者が査定し、金額に納得したらすぐに売却が可能です。
売却スピードではリースバックに軍配が上がります。

 

買戻しの可能性について

リースバックの場合、将来的に買戻しができる可能性があります。
元自宅の買戻しを希望し、リースバック業者が承諾すれば買戻し可能です。
一時的な資金需要が終わり、資金に余裕ができたら自宅を買い戻す人もいます。
一般の売却ではほぼ不可能なことです。

メリット

リースバックのメリット

リースバックのメリットとして考えられる主なものは、次の3点です。

1.自宅を売却後も引っ越しが不要
2.固定資産税などの支払いがなくなる
3.まとまった資金を短期間で手に入れる

細かく説明していきます。

 

1. 自宅を売却後も引っ越しが不要

一般の売却では売却したら立ち退かねばなりません。
ところがリースバックの場合は家賃を払いながらそのまま住み続けることが前提です。
このため引っ越しする必要がありません
引っ越し費用もかかりませんし、リースバックしていることを隣家の人に知られることもありません。

 

2.固定資産税などの支払いがなくなる

固定資産税や都市計画税などのコストを払う必要がなくなります。
維持管理コストを負担するのはリースバックで買い取った不動産会社です。

税金といえど、毎年大きな出費となるので、支払いがなくなることで金銭的な負担がかなり軽減します。

 

3.まとまった資金を短期間で手に入れる

住み続けるとはいえ、売却したことに変わりありません。
売却代金はもちろん入手できます。
自宅に住み続けるのにお金がもらえるのは不思議な感覚です。
売却のスピードも速いため、まとまった資金を短期間で手に入れられます。

短期間でどうしてもまとまった資金が必要な場合にはリースバックも選択肢のひとつです。

デメリット

リースバックのデメリット

まとまったお金も手に入り、自宅にも住み続けられるリースバックは便利な制度です。

ですが、デメリットももちろんあります。
家賃は払わなければなりませんし、売却価格も安めです。
家を借りている状態であるため、その地位が永続するかもわかりません。

リースバックのデメリットを見ていきます。

売却価格は安め

リースバック業者も利益を出さなければならないため、売却価格は安めになります。
一般の売却であれば相場での売却も可能です。

一方、リースバックでは事実上、リースバック業者の提示額での売却になります。
これは相場価格から何割か引いた価格です。

売却価格が安くなるのは、リースバックや不動産買取を利用する場合に見られます。

 

家賃負担がある

リースバックである以上、家賃負担はどうしても必要です。
自宅を売却した以上、その物件は自分のものではありませんので、家賃負担は必要です。

 

いつまでも借り続けられるとは限らない

売却した自宅を借りることで自宅に住み続けられるリースバック。
それでもそんな状態が未来永劫続くわけではありません
契約内容によっては、契約終了後に退去を求められる場合もあります。

契約内容についてはあらかじめ業者にしっかり確認しておきましょう。

違い

リースバックがおすすめの人

リースバックには一長一短あることがわかりました。
こうしたメリットも多い反面、負担やデメリットもあるリースバック。

こうした制度を利用するのはどんな人でしょうか。

最後にリースバックを利用するのが望ましい人たちをご紹介します。

 

自宅に住み続けたいが、まとまった資金も欲しい人

リースバックはまとまったお金を手に入り、かつ自宅に住み続けられる制度です。
家を手放したくはないけれど、まとまった資金も欲しい
そんな人にはぴったりの制度です。

確かに所有権を手放し、家賃を支払う制度でもあるものの、急な資金需要がある人たちにとっては、リースバックは魅力的なサービスです。

 

住宅ローンの支払いを済ませたい

一般に住宅ローンは返済が長きにわたるローンです。
35年前後が基準であり、30歳で借り手も在職中に返済できるかは不透明です。
退職後や年金をもらい始めた段階でこうした住宅ローンを確実に返済していくのは難しいもの。

住宅ローンの支払いを早期に済ませたい、そうしたニーズに対してリースバックは最適です。

不動産売却

まとめ

リースバックは適切に運用されれば素晴らしい制度です。
まとまったお金を手にしながら、自宅にも住み続けられます。
とはいえ、家賃の負担や、買戻しが確実ではないことも課題です。

リースバックを検討する場合、希望条件をしっかり整理し、ご自身にとって最適な売却方法かどうか検証するようにしましょう。

 

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